オーナーとワイン
そして中国料理

中国料理が持つ巧みな技術は、シルクロードによって、中央アジアを越え、やがてヨーロッパへ。
そして、大西洋を渡り、アメリカへ。

ニューヨークにオープンする日本人オーナーの中国料理店

アプローチ空間は隠れていて意外な形で現れる。
特別な空間ではあるが仰々しく、高級感のあるエントランスではなく、荒廃した世間と隔絶する特別感を演出している。

ゲストと料理だけが映える空間作りを目指して、空間作家shijinが取り組んだのは、無の空間。
シルクロードの煌びやかな部分には着眼せず、そのほとんどが砂漠であるシルクロードを構成する、砂と石にインスパイアして、砂が持つベージュ、山・岩が持つグレイ、枯れた木のグレイブラウンで表現された空間は、ゲストが入り、料理が運ばれ、ワインが傾けられた時、初めて、鼓動を始める。
人々が語り、笑い、幸せになる。　
そんなハッピーなレストランでありたいと願って織りなされた。

ワインもまた中央アジアから同じ道を辿りヨーロッパで栄華な歴史にに花を添える。

中華料理とワイン。
これまでの歴史の中では別々の舞台で話題の中心にあった。

この店のオーナーは違った。
無類のワイン好きが昂じて、趣味趣向に拍車をかける。
自らもソムリエの資格を取り、確かな目を持って、希少なワインを集めている。
ソムリエとしても更なる飛躍を求めて今尚、成長を続けている。

そんなオーナーが20年前に始めた中華粥店ハッピーコンジ。
香港のお粥を日本の中に紹介したかった。
香港も大好きなオーナーはやがて、幸福飯店を世に出す。
2007～数年間話題をさらったその店は今も、ルクア大阪、京都ポルタで新しい中華の世界を提案している。
　
今回、私房菜 晴レがオープンするのは「旧 幸福飯店堂山店」であった場所である。
この場所でのお客様との思い出も大切に秘めながら、新しい世界をお届けしたいという晴れやかな澄み渡る空のような情熱のもとに、「私房菜 晴レ」は誕生しました。

『美味しい中華を召し上がれ』20年に及ぶオーナーのメッセージである。

幸福飯店グループを率いるオーナーの情熱は尽きる事がない。